<<目次創立30周年記念誌 2005 
 祝  辞
信州・長野県知事 信州・長野県知事 田中 康夫
田 中 康 夫


  日本列島の背骨に位置し、数多の水源を擁する美しき信州の地で、社団法人建築士設計事務所協会が30周年という節目のとしを迎えられ、記念誌を刊行されますことを、心からお慶び申し上げます。

  平成15年の11月に、フランスのパリ郊外にある、プレシー・シュル・マルヌ村という人口500人の村を訪れました。シャンソン歌手でもあるイヴ・デュテイユ村長は、近くにある同じような規模の村との真ん中にあたりに、共同の給食センターならぬ給食堂をつくりました。 それは効率を求めるための建物ではなく、子どもたちにおいしい匂いの漂ってくる厨房のおばちゃんたちの顔が見え、その温もりが伝わるような、まさに子どもたちの目線に立った施設なのです。 「子どもたちがこの村で暮らした幸せな子ども時代を持てば、大きくなっても村に住み続ける。また、一度他へ出て行っても、ここへ帰ってくるか能勢が高い。だからこういう給食堂を作ったんだ。」 と僕にその思いを語ってくれました。
  建築家の理念が込められた建物は、県土の約8割を森林が占める信州の、それぞれの地域の風土に深く根ざしながら、そこに暮らす人々の心を結びつける大切な絆としての役割を果たしてきました。そして、 時を経るにつれて、懐かしい思い出とともに、人々への温かみや、安心感が増えていくのです。
  貴協会の皆さまも、時代を越えて、安全なまちづくりへの思いを一層強く引き継がれながら、耐震診断・耐震補強など、まさに「コモンズ(集落)」に暮らす人々の生活を支える活動に、積極的な取り組みをいただいておりますことに深く感謝を申し上げるところです。
  どうかこれからも、意欲と向上心あふれる皆さまのお力を、愛するふるさとを守り、人々の心の絆を育む活動に、お貸しくださいますように。

 
松本市長 松本市長 菅谷 昭
菅 谷  昭


  社団法人 長野県建築士事務所協会が創立30周年を迎えられましたことを、心から慶び申し上げます。

  貴会におかれましては、昭和25年の建築基準法及び建築法の制定をうけ、昭和27年に社団法人 長野県建築設計監理協会が設立され、昭和50年に現在の組織を創立されました。 以来30年にわたり、激動する社会情勢の中で、建築士事務所の地位の向上や技術の研鎮に取り組まれ、建築文化の進展に寄与するために多大なご尽力をされてこられましたことに対しまして、深く敬意を表するものです。
  また、松本市においても市民相談窓口における建築設計相談等の活動から、まちづくりや景観形成事業にも積極的に参画していただいており、平成16年からは災害などに備えた安全で安心なまちづくりの重要性から、 貴会が窓口となってご協力をいただき、木造住宅の耐震診断事業を始めております。
  松本市は本年4月1日市町村合併を契機に、社会情勢の急激な変化への対応、まちづくりの主役である市民と行政との協働などの視点により、20年先、30年先を見据えた新たなる松本のまちづくりのため、第8次基本の策定にの取り組んでおります。
この中では、環境と調和し、自然と共存するまちづくりの実現などが重要となってまいります。そうした意味でも、本市の建築行政の推進にあたり、貴会より一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
  終わりに、貴会がこの創立30周年を契機として、更なる飛躍をされますようご祈念申し上げ、お祝いの言葉と致します。


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